Jリーグ川崎フロンターレのホームスタジアム、等々力陸上競技場は2015年シーズンに新メインスタンドをオープンさせた。
今後、スタジアムを所有する川崎市は等々力緑地全体を段階的に整備し、陸上競技場は事業評価を挟み2017年より第2期整備(サイド・バックスタンドの改築)を進める計画だ。
35,000人収容の近代的スタジアムへ
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川崎市による等々力緑地再整備計画 |
陸上競技場のメインスタンド改築を終え、次に取り掛かるのが軟式野球場の改築と公園の中央道路や広場の整備となり2017年度の完成を目指す。
それと並行して陸上競技場は2016年度に事業評価を行い、2017年度以降の第2期整備の方針を固める。
現在のサイド・バックスタンドは全面改築し、一部は半透明の屋根で覆われる。
収容人数は約35,000人となり、神奈川県内Jリーグのホームスタジアムとしては日産スタジアム(70,000人収容)に次ぐ規模となる。
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現在の等々力陸上競技場 |
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第2期整備後の完成イメージ図 |
サッカー専用スタジアムに出来ない理由とは
そもそも老朽化した等々力陸上競技場改修の話が持ち上がった際に、もちろんフロンターレ側はサッカー専用スタジアムの建設を要望していた。川崎市側の返答は「NO」であったがそこには物理的な問題があった。
都市公園法を基準にした等々力緑地の制約条件
- 公園の敷地面積に占める運動施設の上限は50%
- 公園の敷地面積に占める建築物の建築面積(建ぺい率)の上限は12%
陸上
競技を追い出すことはもちろん出来ない、陸上トラックを残したままスタジアムの改修を行なう、と話は進んでいった。
ただし、都市公園法の告示面積に含まれていない中央公園が、仮に国(国土交通省)の方針転換があり告示された場合には、その増加分に合わせて建築可能面積も増加する。
都市公園法が変わればサッカー専用スタジアムにできる
ポイントはこれだ、「都市公園法の改定」
陸上関係者の要望は選手が自由に使える施設。第1種競技場である必要はない。
中央公園に新たに陸上施設を整備し、現陸上競技場はサッカー専用スタジアムに。
新メインスタンドはそのままで良い。
ピッチまでの距離は多少残すが可動式スタンドもあるので我慢はできる。
サイド・バックスタンド側の陸上トラックを撤去して新スタンドを作り、メインスタンドと連結すれば良いのだ。ゴール裏は三ツ沢や仙台、鳥栖に似た感じの距離感でいけるだろう。
新メインスタンドはそのままで良い。
ピッチまでの距離は多少残すが可動式スタンドもあるので我慢はできる。
サイド・バックスタンド側の陸上トラックを撤去して新スタンドを作り、メインスタンドと連結すれば良いのだ。ゴール裏は三ツ沢や仙台、鳥栖に似た感じの距離感でいけるだろう。
2016年の事業評価の行方は?
日本全国でサッカー専用スタジアムの建設ラッシュが始まっている。
G大阪の4万人収容サッカースタジアムが2016年にオープンする。
すでに建設構想を発表しているのがC大阪、京都、北九州。検討段階も含めると広島、名古屋、清水、山形…。みなサッカー専用スタジアムとしての構想だ。
等々力陸上競技場の事業評価を行なう2016年、ガンバ新スタジアムの盛り上がりを目の当たりにし、やはり等々力もサッカー専用にという方向に話が進むことを願う。